【子供のいじめ】加害者が抱く心理的特徴と原因を詳しく解説します!
「子供のいじめと」いうワードを聞くと被害者、つまりいじめられている側に大きくフォーカスされるのが世の中では一般的です。しかしいじめは被害者だけでなく、加害者もいなければ成立しません。
いじめをする加害者には、どのような心理的特徴があるのでしょうか。主な特徴や原因を理解することで、いじめ問題を解説するヒントが見つかるはずです。
今回は子供のいじめ問題で、加害者が抱く心理的特徴と原因について解説します。
子供のいじめで加害者が抱く心理的特徴と原因
いじめがくり返される中で、加害者にもさまざまな心理的作用が働いています。そしていじめをするには、大なり小なりの原因があるのが一般的です。
まずは加害者が抱く心理的特徴と原因を見ていきましょう。
ストレスを発散できる場所がない
まずはストレスを発散できる場所がないことです。
小学生や中学生といった子供であっても、日常生活の中でストレスはどんどんたまっていきます。友人のことや家族のこと、勉強のこと、部活のことなど、さまざまなことが原因です。
ストレスがたまるのは人間にとって普通のことですが、大切なのがたまったストレスを上手に発散させること。子供の場合は仲の良い友人や信頼できる家族に愚痴ったり、気分転換に遊んだりする中で発散できます。
しかし中には話しができる友人がいなかったり、家族が忙しくて話しをする時間を作ってもらえなかったり、塾通いが忙しくて遊ぶヒマがなかったりする子供もいることでしょう。たまったストレスを上手に発散できず、いじめという形で憂さ晴らしする子供も実際に存在します。
感情のコントロールができない
感情のコントロールができないことも、いじめの加害者が持つ特徴の一つです。心の中でパッとわき上がった感情に伴って行動することが多く、気に入らない相手に対していじめをくり返します。
感情のコントロールができない理由はさまざま。幼少期に親にほめられる経験が少なかった、成功体験を持てなかった、忙しくて構ってもらえなかったなどが考えられます。
白黒思考を持っている
3つ目は白黒思考を持っていることです。白黒思考とは、ゼロか100の両極端でしか物事を判断できないこと。「上手くいったか、失敗したか」「正しいか、間違っているか」など、どちらか一方でしか考えられない思考のことを意味します。
そのため自分の考え方や価値観、好みなどとは異なる相手が表れると、自然と排除したい気持ちが働き、いじめに走ってしまうのです。
承認欲求がある
承認欲求とは他者から自分の存在を認められ、価値のある人間であると認識したい欲求のこと。程度の差はあるにしても、全ての人間が承認欲求を持っています。
いじめの加害者の中には「親から褒められない」「いくら勉強を頑張っても認めてもらえない」といった経験から、強い承認欲求を持っている子供がいます。
いじめを通して自分の力を誇示し、特に友人といった周りから認められようとするのです。
自己肯定感が低い
最後は自己肯定感が低いことです。
自己肯定感とはプラスの部分とマイナスの部分、どちらも含めて自分自身のことを好きでいられる感覚のこと。「いろいろあるけれども、自分のことが大好き!」と認められるものを指します。
自己肯定感が低いと自分のことを大切にできず、周囲から見てまるで自暴自棄のような行動を取ることも少なくありません。また他人に対しても当然大切にできず、「何をしても良い」と思っている節もあります。
いじめの被害に遭いやすい子供のタイプ
同じ子供がたくさんいる中で、特にいじめの被害に遭いやすい子供の対応はある程度決まっています。
続いてはどのような子供がいじめに遭いやすいのかを見ていきましょう。
意思を明確に表示できない
まずは自分の意思を明確に表示できない子供です。周りの空気にいつも流されており、何か聞かれたり言われたりしても、「うーん」「分からないなあ」などと曖昧な反応をします。
周囲からは「何を考えているのか分からない」、「何を言っても大丈夫」と思われ、いじめのターゲットとなることも珍しくありません。
他の子供よりも目立ってしまう
特に日本人の子供の世界では、「みんなと同じことがスタンダード」に捉われる傾向があります。そのため多数派とは違ったルックスや行動、考え方などを持っていると違和感を持ち、排除するようにいじめをすることがあるのです。
「髪の毛の色が他の子供と違う」「他の子供よりも背が高い、または低い」「行動がゆっくりしている、または非常に速い」など、身体的特徴や行動が多数派の子供と違うことだけでも、いじめの引き金となりやすいでしょう。
協調性がない
3つ目は協調性がない子供です。集団生活を大切にする日本では、協調性がどのような社会でも求められます。協調性がないと、多数派から排除されやすくなるのが実際です。
ただし「自分の意見を強く否定された」「みんなで遊ぼうと誘ったのに、断られた」など協調性がないというよりも、自分の意志を表現したり、自分の都合を優先させたりしただけで、いじめのターゲットにされることもあります。
真面目に物事を捉えてしまう
最後は真面目に全ての物事を捉えてしまう子供です。真面目過ぎる子供は友人との関わりの中で起きたささいなケンカやいじめでも、「もしかしたら自分が悪かったのかもしれない」と深刻に捉える傾向があります。
相手の子供も「あいつが悪いと思っているのだから、あいつに責任があるのだ」と思い込み、さらにいじめが続いたり、エスカレートしたりするのです。また真面目な子供は加害者に言葉で言い返したり、暴力を返したりすることもないため、ますますいじめのターゲットになってしまうでしょう。
まとめ
子供のいじめでは被害者側にフォーカスされがちですが、加害者の心理的特徴を理解することも問題を深刻化させないためには大切なことです。
ストレスを発散できる場所がない、感情のコントロールができない、白黒思考を持っているなど、さまざまな心理的特徴や原因があるといえるでしょう。