家出をくり返すのはなぜ?もしかすると病気かもしれません
家族間のトラブルや不仲、好きな人とのかけおち、その他にもさまざまな理由から家出をする人は決して少なくはありません。
覚悟を持って家出をした場合、新しい土地で新しい生活をスタートさせ、二度と元の場所には戻らないこともあるでしょう。
しかし中には家出を何度もくり返す人がいます。くり返す理由はさまざまですが、突然家出をしたかと思えば、しばらく経ってから何事もなかったように戻ってくるなど、つかみどころがないのが特徴です。
もしかすると病気の可能性も考えられるでしょう。
今回は家出をくり返す人の特徴を、対処法と合わせて紹介します。
家出をくり返す人が持つ特徴
まずは家出を短い期間に、何度もくり返す人の特徴を見ていきましょう。
全部で5つあります。
借金をしている
まずは借金をしていることです。事業の失敗や度重なるギャンブルなど、何かしらの理由で返済できないほどの額になった借金を抱えてしまうと、「もうダメだ」「逃げよう」と思って家出をすることがあります。
夜逃げのパターンもありますね。
自分に大きな自信を持ち、プライドが高い
周りの人が思っている以上に自分自身に大きな自信を持ち、プライドが高いことも少なくありません。
プライドの高さから恋人や配偶者、家族、友人、職場の同僚・上司などから注意されたり、意見が合わなかったりすると、すぐにヘソを曲げてしまいます。
そして「自分がいなくなれば困るだろう」と、まるで当てつけのように家出をする人もいるでしょう。
さまざまなことに対しての疲れがたまっている
3つ目は、さまざまなことに対しての疲れがたまっていることです。仕事内容が過酷で残業が続いていたり、ワンオペレーションで仕事も家事も子育てもしていたりと、休むヒマがまったくないと次第に精神的なストレスが大きくなっていきます。
そしてある日突然、緊張の糸がプッツリと切れてしまい、「もういいや」と思っていまある環境から逃げ出してしまうのです。
人の頼みを断れない
仕事や友人関係、家族関係などで、他人からの頼みを断れないのも家出をくり返す人の特徴となっています。
優しい気持ちが根本にあるのですが、人間が持つキャパシティには限界があります。
何でもかんでもお願いごとを引き受けていたら、いつかパンクしてしまうことでしょう。そして家出につながっていくのです。
精神的な病気を持っている
最後は精神的な病気を持っていることです。精神疾患の中には疾患の特性などから、家出につながってしまうものもあります。
くり返される家出!もしかすると精神的な病気かもしれません
前述したように、くり返される家出にはさまざまな原因や特徴があります。そして多くの原因の1つとして考えられるのが、精神的な病気です。
家出を引き起こす可能性のある精神疾患を見ていきましょう。
解離性障害
まずは解離性障害です。解離性障害とは心に降りかかった大きなストレスを避けるために、さまざまな症状を引き起こすものを指します。
具体的な症状はさまざま。
降りかかったストレスとなる状況を思い出せないように忘れてしまう健忘や、「心ここにあらず」といったように自分の体と心が離れてしまい、まるで他の場所から自分の姿を眺めているような感覚になる離人症などがあります。
よくドラマや映画などのテーマにあることもある、多重人格も解離性障害の一つです。
そして中には遁走(とんそう)を引き起こすケースも。遁走とはストレスがかかった際に、無意識にその場を離れ失踪することです。
失踪した場所で新しい生活をはじめていることもありますが、失踪中の記憶はありません。
統合失調症
2つ目は統合失調症です。100人に1人が罹患するといわれており、決して他人ごとではない病気です。
「友達から自分の悪口を言われている」「スパイに監視されている」といった妄想や、「悪口が聞こえる」「監視カメラのコードが見える」などの幻聴・幻視など、さまざまな症状が出現します。
彼らには妄想や幻聴・幻視は現実のこととして映っているため、恐怖から逃げ出すために家出・失踪してしまうことがあるのですね。
うつ病
最後はうつ病です。仕事や人間関係など、何かしらのことが引き金となって、気持ちの落ち込みや意欲の低下、食欲低下、睡眠障害などの症状を引き起こします。
人によっては今いる場所に留まることがしんどく、「居場所がない」と思って家出をすることもあるでしょう。
家出をくり返す人への対応法
家出を何度もくり返す人には、周りはどのように対応すれば良いのでしょうか。
今回は特に精神疾患を理由として家出をしてしまう人への、主な対応法を紹介します。
いつも同じ感情で関わる
特に精神疾患を持っている人の場合、感情に波があることでしょう。ふさぎ込んだかと思ったら急に怒りだしたり、泣きだしたりと、感情が安定しません。
相手の感情に合わせてこちらにも感情の起伏が生まれると、悪い影響を与えることがあります。
常に落ち着いた同じ感情で関わるようにしましょう。一定の感情で関わることが、相手にも安心感を与えます。
いつも味方でいることを感じてもらう
2つ目はいつも味方でいることを感じてもらうことです。精神疾患が理由で家出をくり返す場合、孤独を感じている人は少なくありません。
悩んでいることがあっても相談できる人がおらず、自分の中で悪い方に結論付けて家出をすることもあるのです。
味方が近くにいることを知ってもらうだけでも安心して、家出にいたる気持ちを抑えることができるでしょう。
「いつも味方だよ」と言葉で伝えることが大切ですね。
まとめ
世の中には家出を短期間のうちに、何度もくり返す人がいます。
借金をしている、プライドが高い、精神的に大きな疲れがたまっている、そして人の頼みを断れないなどの原因や特徴を持っていることが少なくありません。
また解離性障害や統合失調症、うつ病といった精神疾患が原因となって、家出をしてしまう人もいます。
精神疾患が理由で家出をしてしまう人に対しては、今回紹介した対応を取ってみると良いでしょう。安心感を与えるのが大切ですね。